悩まされる股関節の痛み 開かない 上がらない 原因は?

最近は、座骨神経痛や股関節の痛みで悩まされている方が遠方よりたくさんいらっしゃっています。

  • いろんな治療を試されて来ているのに一向に良くならない。
  • むしろどんどん悪化している。
  • なんで私の痛みは取れないのか

このように相談されている方が多くて、どのような治療をされて来たのかを聞くととても残念と思うような内容を耳にします。

ほとんどの方が機能検査も触診もなく治療を受け続けていることに驚きます。

  • どの動きができないのか。
  • どこが痛むのか
  • どの動きが抵抗するのか。
  • どの動きがひっかかるのか。
  • どの動きが重いのか。
  • どの動きがつれるのか。

これは問診で捉えられる情報ですが、この後に必要なのが、機能検査と触診です。

”どの動きができないのか”
という問いに対して答える”日常に関わる動き”を、もう少し分解して
実際にはどの動きが身体には備わっていて
そしてどの動きが悪くなっているのか
の検査を計時的に見続けなければなりません。

SLR検査
SLR検査
股関節の屈曲
股関節の屈曲  前記の検査とは意味が全く異なる
股関節の外転検査
股関節の外転検査
股関節の外旋検査
股関節の外旋

などなど・・・。この他にもたくさんの基本の動きの検査が在ります。

治療後にこの変化がなければ基本、治療は失敗しています。

皆さんは検査と触診をしっかり受けて来ているでしょうか?

 

日常ではこの動きが複合的かつ連続的に行うことができて、初めて”動ける”ことができるのです。

ただ闇雲に押したり、引いたり、針したり、電気かけたり、では全く変わりません。

 

そして、神経支配となる腰背部の機能検査、股関節と常に連動し合っている仙腸関節、膝関節、足関節の検査も必ずしなければ治りません。

股関節と膝の連動
股関節と膝の連動
仙腸関節 側臥位
仙腸関節 側臥位
胸腰椎の機能検査
胸腰椎の機能検査

その他にも問診で得られた情報から推測した機能障害はきちんと検査をして、改善した際に股関節の痛みや動きと関連があるかを比べながら治療を進めなければなりません。

皆さんは全身の検査をされているでしょうか?

 

股関節の痛みでお困りの方に少しでもお力になれれば幸いです。

東京都港区芝5-27-5山田ビル503

にしむら治療院 西村 公典

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03-6435-2437

 

 

 

 

 

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腰の痛み 足の痺れ 股関節の痛み 複雑化する痛みに対する臨床哲学 品川・田町・六本木 西村治療院

今日は哲学してみます。

モノログmonologからダイアログdialogへ

医学書や学校で学ぶのはモノログ(独り言)、臨床はダイアログ(対話)

日々の臨床というのは患者さんの物語を読み進めるようなものですが、本を読むモノログとは違い、ダイアログ(対話)によって物語は進んで行きます。

苦痛から解放へと進むある人の物語が、苦痛に悩む他の方の助けや共感を呼ぶことに繋がること、
これが症例報告の意味ではないでしょうか。

車の運転と腰痛

臀部の痛みとしびれ 腰部脊柱感狭窄症

股関節の痛み 足の痺れ 指が動かない

股関節のインピンジメント

 

この言葉を使うことは良くないのかもしれませんが、伝わる人もいるかと思うのであえて使わせていただきます。

身体というのは「多重人格」みたいなものであると思います。

 

右の腰が痛い・右足の下腿がしびれる・鼠径部辺りの股関節が痛い

こういった複雑な症状を抱えている患者さんはたくさんいらっしゃいます。

そう言った時に身体に起こっている状態、まさに一つの中に多数存在するというところで、「多重人格」の様に感じます。

体全体としては左足が動かしやすい様にしているために右股関節が動きづらい。
でも車を運転するために上げなければならない。
こういった一つの人格があれば、

股関節が動かない問題を腰から必死に上げようとするために起こる腰の可動性亢進状態。
固定と安静が必要な状態なのに、股関節が動かないために腰としては無理をしなければならない。
そうしたもう一人が存在しています。

腰が可動性亢進状態となり、足が上がらないために腰を持ち上げる、結果、足は上へと引っ張られてしまいます。
上へと引っ張られた足の長さを補うために、つま先立ちのように少し踵を浮かせます。
そうすればふくらはぎの筋肉には緊張が起こり、疲労からか痺れが起こりやすくなります。
腰の圧迫も同時に起こり、坐骨神経痛の関与も出てしまう。
こんな一人も存在しています。

このままじゃダメだ!!そうだ運動をしよう。
運動が身体に良いと思い、運動を始めるものの身体は思う様に改善せずむしろ、運動後に痛みと痺れが強くなる。
身体が持つ意志と頭で考える意志の解離が起きている状態。
そこは使わないでと身体は訴えるのに、動かすことが良いことだと頭で考えている。

そもそもは股関節が動きづらくなったことからいろんな人格が出てきているのだとすれば、そこを治すことができれば、いろんなものも一つとして統合できる。
たくさんの腰痛患者さんを見させていただいてきて、「良くなる」というのは「統合されて行く」、そんなことのように最近は感じています。

 

一つの身体の中に存在する多数の人格と対話し、
人格一人一人の問題点を診る小さな流れ、
そして統合して一つとしてみた大きな流れを組む、
これが複雑化した症状の患者さんに取って必要なことだと思います。

多重人格をインテグレートしようとすれば反発する、どちらかというとハーモニーのイメージでしょうか。

 

東京都港区芝5-27-5山田ビル503

03-6435-2437 nishimura@hari.space

にしむら治療院ホームページ

西村 公典

 

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股関節のインピンジメント FAI(femoroacetabular impingement) 東京都治療院

股関節の問題は、「歩行」という最も必要な日常動作と関わるため、患者さんにとって精神的な不安を大きく生み出します。

股関節という問題に対して多角的な視点で向き合うことで、少しでも痛みから解放へと前進できましたら幸いです。

 

今日はFAIの既存の考え方に対して、私が抱く疑問についてご紹介していきたいと思います。

それは

股関節の可動性 joint play / mobility / component joint movement の問題と、寛骨の傾斜による関節面の変化がなおざりにされているところに違和感があります。

 

まずは、FAIについて一般的な考え方について復習していきます。

股関節のインピンジメント障害・FAI(femoroacetabular impingement)というとスポーツ障害として位置づけられていると思いますが、スポーツを行っていない方も同様の症状を持っている方はいらっしゃいます。

レントゲン上で認められる骨の変形によって運動の制限と痛みが起こります。

FAI impingement
FAI impingement

Santa Monica Orthopaedic and Sports Medicine Group Hip and Pelvis Institute

 

このように股関節の受け皿の方である「寛骨臼」の変形・大腿骨の変形、もしくはその混合か、といったところが整形外科で言われる焦点である。

症状が同様であっても、レントゲン上で変形が認められなければ診断されづらいのではないでしょうか。

 

変形が痛みを起こしているのではなく、

股関節の機能制限が痛みを起こし

機能制限による負荷の持続が変形を起こす。

変形してしまった後でも、その前でも適切な触診によって適切な治療法が選択されます。

腸骨の前傾と寛骨臼の被さり

この場合、寛骨の治療が優先されます。

変形性股関節症・腰部脊柱管狭窄症・仙腸関節炎の共存

この場合、腰部の安定性もですが、骨盤の傾斜により、先ほど同様、寛骨臼がかぶさってきます。

 

私の個人的な経験による見解ですが、

FAIという診断されている方(レントゲン上の変形あり)

FAIと症状は同様ですが、レントゲン上は問題ないため、股関節炎としか診断されていない方

どちらも股関節の可動性と骨盤の機能を改善させることで多くの方は痛みから解放されています

 

ではなぜこの股関節の可動性と骨盤の機能改善が大切なのか考察していきたいと思います。

 

足がスムーズに上げたり下げたりするには、関節の可動性joint mobilityという、関節内の小さな動きintra-articular joint movement が必要になってきます。

骨運動と呼ばれる実際の大きな足の動きには、副運動component movementとも呼ばれるごくごく小さな、見ることのできない運動が含まれています

この副運動は自動では動かすことができないため、機能に異常が出た場合は施術によって治さなければなりません。

当院ではこのcomponent movementを評価するための触診法モーションパルペーションmotion palpationを用いて検査・治療を行っています。

当院の治療方法と概念はこちら

 

股関節に戻ります。

FAIで問題となる動きは股関節の屈曲です。

この股関節の屈曲が行われるための副運動は

大腿骨の後方移動sliding・ローリングrollingが必要になってきます。

この後方移動と回転が行えなくなると、寛骨臼の関節面に対して、大腿骨は衝突impingementしてしまいます。

つまりFAIとなるのです。

大腿骨の前方変位や上方変位と呼ばれる状態を治すことで、正常な動作が行える様になっていきます。

股関節の牽引法
股関節の牽引法
仙腸関節モビリゼーション

股関節に弱い牽引の力をかけることにより、関節の前面の狭窄を取り除き、副運動を促します。

問題となる筋肉として、腸腰筋等がありますので、筋肉の緊張を緩めさせることも重要です。

 

次は寛骨の傾斜についてお話しします。

股関節を形成する骨である「寛骨」は寛骨臼と呼ばれる受け皿を持っています。

寛骨臼の向き
寛骨臼の向き

参考図書:オーチスのキネシオロジー

とてもわかりやすい本でお勧めです。ぜひ購入してください

オーチスのキネシオロジー 身体運動の力学と病態力学 原著第2版
ラウンドフラット
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図のAは正面から見た図で下外側に寛骨臼が向いていることが確認できます。

図のBは上から見ていますが、前面を寛骨臼は向いています。

つまり寛骨臼は下・外・前を向いています。

 

もし骨盤の前傾が強い(反り腰)だったら・・・

寛骨臼は下を向いてしまい、屈曲動作は難しくなります。

もし仙腸関節が閉まっていたら・・・

寛骨臼はやや後ろを向いてしまい、屈曲動作は難しくなります。

もし骨盤が右に傾斜していたら・・・

寛骨臼はさらに下を向いてしまい、屈曲動作は難しくなります。

 

運動連鎖
運動連鎖

運動連鎖から考えると、寛骨臼の向きを変化させてしまうのには、肩関節や足関節など体のすべてに存在します。

股関節の変形にばかり目を向けていたら治るものも治らないのはご理解いただけるでしょう。

参考図書:運動連鎖〜リンクする身体

運動連鎖~リンクする身体 (実践mook・理学療法プラクティス)

 

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