両手親指の弾発指(バネ指) 原因って同じ?

最近は、「手が動かない」「足が動かない」「指が動かない」と痛み以外の運動障害に困って来院される方がとても多いです。

痛みであれば、マッサージや薬、注射や針で改善できても、「動かない」という症状では対応できないため、当院の様に神経学的な治療、関節の機能改善をする治療を頼ってこられる方が多いようです。

こういった病態では、強い激しい治療は無意味です。

優しく安全な治療を受けてください。

こういった治療はリウマチのような関節が壊れやすい方でも受けることができますのでご安心ください

 

さて、バネ指・弾発指は「動かない」とまではいかないものの、スムーズで正常な動きができない状態です。

数ヶ月経っても治らない人も、関節の機能、神経の伝達機能を正常に戻すと、その場で正常に動き始めます。

だいたいの方が3回ほどの治療で日常不便でない程度まで改善できます。

 

今回、両手ともバネ指になり、三ヶ月以上経っても状態が変わらない方が一回目の治療でほぼ正常になりましたのでご報告します。

右手は以前に手根管症候群にもなって手術をされています。

左手の母指はその後バネ指になり、右手の母指もその後バネ指になりました。

 

舟状骨・菱形骨と呼ばれる手の骨が隆起し始めているので、CM関節症も合併して来ています。

左母指は指を曲げると皮膚が突っ張り曲がりません。

右は曲がるけれども痛みとコリッと軽い断髪と筋が音を出します。

 

肘の検査をしてみると、左肘は手のひらが上に返りません。

肘屈曲・回外

回外と呼ばれる動作をする筋肉は母指を曲げるための神経を挟むことがあるため(円回内筋症候群)肘の関節を改善させました。

肘の牽引による機能調整
肘の牽引による機能調整

左母指の関節も小さな動きが制限されているため、その母指の動きも改善させてみると、普通に動く様になりました

母指CM

 

では右はというと、同様の検査では問題が見つかりません。

以前に手根管症候群という神経の絞扼障害を持っていたことから、神経系の機能を診ることにしました。

手に向かう神経のスタートである右側の頚神経C5/C6/C7が過緊張状態にあり、首も左に傾いています。

よく見ると腰も左に傾いており、その結果、右の首が張っているようでした。

腰部の歪みを取り、そして頸椎の過緊張を起こしている関節を優しく動かして行くと、その場で右手の母指もスムーズに動き始めました。

胸腰椎座位モビリゼーション
胸腰椎座位モビリゼーション
頸椎の検査と治療
頸椎の検査と治療

 

「弾発指」一つにしても、原因は人それぞれ、手それぞれ、ですので、しっかりと問診と機能検査が必要だとわかります。

手や足の機能障害で苦しむ方の助けに慣れれば幸いです。

 

東京都港区芝5-27-5山田ビル503

にしむら治療院 西村 公典

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看護師に多い手のこわばり・腱鞘炎・ドケルバン 三田・品川・六本木 西村治療院

手の痛みについて今日も話を進めて行きたいと思います。

最近はスマートフォンの普及によって、電車の移動中でも手を細かく動かすことが増えてきています。

スマートフォンの利用による手の痺れやこわばりの相談も増えてきました。

手の治療で大切なのはその手の動作がどのような動作や行為なのかを細かく分析することが必要になってきますので、例えば、音楽やスポーツ・仕事で特殊な動作が含まれる時には実際にどういったことをするのかを問診で聴取しなければなりません

 

injection
injection

当院にはなぜか医療関係者の方が多く来られ、注射をたくさん打たなければならないドクターや看護師さんで多いのが、この手の形による手首の痛みと母指の痛みです。

Man using screwdriver on electric breaker box, close-up
Man using screwdriver

このドライバーを持つ手の形と近いのですが、力の方向が異なります。

母指を動かすのが注射で、手首(肘の動作)を回すのがドライバーの動作となります。

 

問診で重要なポイントは、
手の形』と『動作・行為』です。

同じ職業で同じことを行うにしても、人それぞれ個性的な動きをする場合がありますので、その人がどういう動作で行うのかを個々で確認する必要があります。

 

tighten screws
tighten screws
grab a ball
grab a ball
grab a bottle cap
grab a bottle cap

 

その他にもどのような動作が辛いかを確認することも重要です。

それによって存在している動きの制限を見つけることができます。

 

今回は注射を打つ動作のポイントを確認して行きましょう。

injection
injection

示指中指を内転と呼ばれる動作で注射器を挟みます。
この内転動作は尺骨神経の働きですので、肘の内側にも問題が隠れているかもしれません。
この内転動作が弱い場合は写真の様に指を曲げることで挟む力を補います。
この指を曲げる動作は正中神経の働きになります。

注射器を把持した後は母指でシリンジを押し込みます。

この動作が実は独特なのです。

指の関節を曲げることなく指関節は伸展位に保ったまま、手首の辺りから母指を押し出します。

この動きは大菱形骨・舟状骨・母指の中手骨で行われる複雑な運動です。

 

大菱形中手関節
大菱形中手関節

この動きに合わせてきちんとそれぞれの骨が動くかを検査し、その動きを優しく誘導させてあげることでほとんどの痛みがその場で取れます。

その他にも手関節や肘関節の機能検査も行わなければなりません。

橈・尺屈の手の動き
橈・尺屈の手の動き

 

機能検査
肘関節の機能検査
手根骨の機能検査と治療
手根骨の機能検査と治療
肘関節と手関節の協調運動検査
肘関節と手関節の協調運動検査
中手指節関節の検査と治療
中手指節関節の検査と治療

 

手の痛みは複雑であり、ただ痛い周辺に電気などの機械的な治療を行えば良くなるものではありません。

何度も痛み止めやステロイド注射を行えばそれこそ関節そのものを破壊しかねません。

手の痛みはその人の日常に大きなストレスを与えてしまうものです。
日々苦悩する患者様のお力に少しでもなれれば幸いです。

 

にしむら治療院 西村 公典

東京都港区芝5-27-5山田ビル503

03-6435-2437 nishimura@hari.space

にしむら治療院ホームページ

 

手の問題に関わる症例についてはこちら

胸郭出口症候群はこちら

ゴルフ ライ角と手の痛み

手のこわばりについてはこちら

朝のこわばり手が動かない

 

参考図書:

 

 

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朝のこわばり 指が動かない 神経学的アプローチ

腰痛で来院された患者さんが、少し前から気になっていた手の随伴症状について相談されました。

朝方目が覚めると、指が曲がったまま固まって動かない。
しばらくすると動いてくるので問題なく過ごしていたが、腰の治療と一緒に診てもらいたいという相談でした。

朝の手のこわばり」と言うと、リウマチが気になるところですが、血液検査によって、否定されていることでした。

問題となっている左手の示指の関節には変形が多少あるものの、話を聞くと、以前に骨折した事があるので、それによる変形のようでした。

リウマチ特有の変形は

リウマチ特有の変形
リウマチ特有の変形

リウマチに該当しない趣旨の変形としてはヘバーデン・ブシャー結節というものがあります。

ヘバーデン・ブシャー結節
ヘバーデン・ブシャー結節

それとも違いそうでしたので、恐らく骨折後の変形なのでしょう。

症状としては、朝起きた時に指が曲がった状態で、動かすと弾発現象を伴うという、バネ指、弾発指であることがわかりました。

日中は動かしづらい感覚はあるが、弾発指はなくなっています。

 

この問診時のやり取りでの重要ポイントは「朝起きた時だけ」である事だと思います。

寝方を確認すると、患側の左腕は上に、健側の右腕は下になる様に、横向きで寝ています。

本人はこれが一番寝やすいため、ストレスとなっている感じはないと言います。

実際に身体に問いかける、つまり検査してみると、右を下にして横になってもらうと、指の筋力が低下しました。

仰向けだと、筋力が戻ります。

つまり、寝やすい右を下にする姿勢は、身体の全体は楽であるが左手に取っては何かのストレスを受けていることが確認できました。

 

「筋力の低下が診られる」当院で行っている筋力テストは、主に神経系の機能を診ていますので、神経の絞扼部位を見つける必要があります。

横向きに寝た時に、指に向かう神経のどこかでストレスを受けていることが予想できました。

頸の前面である腕神経叢部の緊張が強いことから、頸椎もしくは斜角筋の問題であることが考えられました。

神経根 斜角筋
神経根 斜角筋

参考図書:ネッター解剖学アトラス

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さて、なぜ斜角筋や腕神経叢はそんなストレスを受けなければならないのでしょう?

ヒントは寝ている体勢に現れていました。

頸椎の神経根障害
頸椎の神経根障害

この模型の様に、枕は少し低めのためか、頭は右に倒れているため、頸椎に牽引力がかかります。

さらに背中は右の方が凸になる様にカーブしているため、より頸の付け根にストレスを受けています。

指の神経というのは、肋骨の一番上に当たる部位付近から出ているため、この写真で見る様に、左に最もカーブしている部位に相当します。

こようなストレスを受けているために朝方のこわばりに繋がっているようです。

治療としては胸椎の右凸の側弯の軽減を狙って左の背部の下方へと変位している部分の改善、そして枕を少し高くすることを説明し、指のこわばりもなくなりました。

もちろん指の関節も固くなっているために緩める必要もあります。

母指CM

 

左の背中の下方変位は、実は腰痛とも関連していて、腰痛の治療の時に左の背部の影響を示唆する要因がいくつかありました。

そして手の相談をされ、検査しみてみると、やはりそこの関与がありました。

身体というのは、症状は遠くはなれ、内容も別であっても、関連は常にしているのだなと今回も経験させられました。

 

看護師に多い手の痛みについて

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当院では、あなたの身体はどう考えて、どう訴えているの?をコンセプトに検査・評価・治療を行っています。

少しでもお力になれれば幸いです。

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