臀部の痛みとしびれ 腰部脊柱管狭窄症 東京都にしむら治療院

前回の腰部脊柱管狭窄症を患う患者さんに対する治療の引き続きお話しします。

股関節のインピンジメントについてはこちら

足が上がらない・足が重いの症状についてはこちら

臀部の痛みとしびれ 腰部脊柱管狭窄症はこちら

股関節の痛みと足の痺れはこちら

 

過前弯や分離症を強める可能性のあるようよう筋の弛緩と、仙腸関節をリリースしたのですが一回目しか効果がなく、2回目は同様の治療での変化がのぞめなくなりました。

そこで視点を変えてトリガーポイント的に筋緊張を狙って針治療を試みました。

以前からの治療に加えて筋攣縮がある大臀筋・中殿筋・梨状筋と脊柱起立筋・多裂筋に針をしました。

大臀筋の仙腸関節付近に停止する繊維や梨状筋は臀部や大腿部後面に関連痛を引き起こします。

梨状筋トリガーポイント
梨状筋トリガーポイント関連痛
多裂筋トリガーポイント関連痛
多裂筋トリガーポイント関連痛
大臀筋トリガーポイント関連痛
大臀筋トリガーポイント関連痛

 

今まで通りの腸腰筋と仙腸関節では変化が出なかったのですが、治療後から痛みが劇的に改善しました。

しかしこの針治療も2回目からはなかなか効果が発揮せず、このあと数回にわたり良い変化はなく、膠着状態が続きました。

 

しかし、患者さんからは

良い時は長い距離歩くことができるし気にならないんです

という言葉を聞いているためどこかをうまく改善することができれば普段の「良い日」にまで改善できることは分かっていました。

 

また視点を変える必要が出てきたため、一度まっさらに戻り、身体観察から始めました。

歩行動作のお尻を振るアヒル歩行は右に振ることが大きく左は振りが小さい。

下部腰椎は左に凸ですが、緊張が強いのは腰仙関節であり、第5腰椎が左下方に変位しているため、ここで下肢からの振動がここで受けている様子。

歩行時のお尻の振りも第5腰椎の部分で動きが止まっている様に見えます。

 

上部腰椎は左凸ですが、すぐに胸椎の大きな右凸に入れ替わり、左背部が強く緊張しています。

右肩が上がっているのは下部腰椎と中部胸椎の右凸の影響でした。

中部胸椎の歪みを改善させると肩の動きが良くなりました

 

上部腰椎の左凸は、左骨盤の外方変位と関係がありそうでした。

左骨盤の内上方への動きに対して、上部腰椎が左凸の部分が抵抗をしている様子でしたので、上部腰椎の動きも少し作っていくことにしました。

 

まとめると仙腸関節の治療から腰仙関節・上部腰椎・胸椎に変え、過前弯を改善するための治療から下方に圧迫をかけている部位への治療に切り替えたところとても良い変化が出始め、それからすごく調子が良いということでした。

 

その後も腰仙部の治療が効果があり、ふと以前の針した部位を思い出すと左の腰仙部に多裂筋を狙って打ったことがあったので針も同様の機序で効果が出たものと考えられます。

 

変化がでない時もあきらめずに通っていただいた患者様に感謝です。

 

東京都港区芝5-27-5山田ビル503

03-6435-2437 nishimura@hari.space

にしむら治療院ホームページ

 

腰の痛みに対して治療を試みている方すべてに読んでいただきたい本です。

腰痛

腰痛

posted with amazlet at 15.12.16
菊地 臣一
医学書院
売り上げランキング: 761,931

Share This:

左肩から腕のしびれ 肋間神経痛 頸を左に傾けると起こる 東京都港区にしむら治療院

「頸を傾ける」、「上を向く」
これらはジャクソンテスト・スパーリングテストと言われる神経根圧迫障害で認められる検査法に近い動作です。

整形外科ではこの動作での手の痺れがあればすぐに神経根障害を疑います。

 

今日はこの「頸を左に傾けた時に起こる左肩から腕の痺れ」が頸椎の神経根障害ではない部位での改善が認められた例をご紹介致します。

 

50代男性、朝起きると肩背部から腕にかけて痺れと痛みがあり、寝違いかと当初思ったが、どんどん腕の重さと痛みが強くなったのでその日のうちに来院されました。

 

まず問診で気になる点は、腕から手の先までしびれるという広範囲の問題です。

神経根障害であれば、

「肩から腕にかけて」「肘の周囲」「小指から肘にかけて」

など、肩から手先までしびれるというのは、神経障害というよりは、どちからというとトリガーポイントと呼ばれる、筋肉の緊張から起こるしびれ感」の可能性が高いと感じられました。

 

ですので細かい問診が重要になります。

痛みは肩甲骨の内側と、頸と肩の付け根に始まり、腕の後面・外側を通って指の方まで走る。

棘下筋・小円筋・肩甲骨下筋・斜角筋あたりのトリガーポイントが考えられます。

棘下筋関連痛
棘下筋関連痛
斜角筋関連痛
斜角筋関連痛

イラスト図出典:『Myofascial pain and Dysfunction The Trigger Point Manual』 より引用】

 

 

Myofascial Pain and Dysfunction: The Trigger Point Manual
Janet & Simons, David Travell
Williams & Wilkins
売り上げランキング: 72,419

この本は読んだことありませんが、師匠の中川貴雄先生がお話ししていた本ですのでご紹介。

 

動作時の痛みを分析する必要があります。

神経根障害なのか、動作時に起こる筋肉や関節の関連痛なのか。

頸を左に倒した時、肩ごと左に倒す傾向がありました。
Th3が大きく倒れ込み、Th4は逆に動いていないため、肋骨の3番と4番が非常に狭くなっており、胸部への痛みの出現しているため、ここには肋間神経痛が関与しているようでした。

下部頸椎は左凸で、左屈ができなくなっており、神経根障害の可能性は低いことが考えられました。

 

肩甲骨は内方・下方に変位し、棘下筋・小円筋は緊張し、圧痛と痛みとしびれの再現があったため、これらのトリガーポイントも混在しているようです。

 

つまり、肋間神経痛が肩・背部・胸部の痛みを起こし、肩関節に存在する筋肉がトリガーポイントとして存在し、上肢一体の痺れと痛みを起こしていました

 

動作時からすぐに神経根障害を疑ってしまいそうな病態ですが、細かい問診と触診によって、状態が見えてきます。

 

直後の治療効果としては 10→7 といった変化でしたが、次の日からスッキリ良くなったと連絡を受けたので根本の原因に近いところを改善できていたようです。

 

腕の痛みや痺れでお困りの方に少しでもお役に立てれば幸いです。

にしむら治療院 西村 公典

東京都港区芝5-27-5山田ビル503

03-6435-2437 nishimura@hari.space

にしむら治療院ホームページ

Share This:

腰痛 お尻の痛み 田町にしむら治療院

「腰痛です。」「腰が痛い。」

どこですか、と問うと人それぞれ指し示す腰は違います。

お尻を触る人もいれば、ウエストに手をやる人もいます。

他にも肩甲骨の下辺りの背中と表現しやすい場所を触る人もいます。

その人の言葉で表現するよりも、実際に触れてもらう方が場所を把握しやすいのが、身体の部位の表現かと思います。

 

40代男性 デスクワーク

今回はそのとき、お尻を触って、腰が痛いという方について分析していきたいと思います。

「腰が痛いということですが、どのへんですか?」

「この辺りです。」とウエストにある骨盤の骨の少し下を指しています。

大殿筋・中殿筋

中殿筋と呼ばれる筋肉あたりを触っています。

そこからお尻の方まで痛みが広がっている、という話でした。

 

大きく分けて三種類考えられます。

1:中殿筋が痛みを発していて、その筋肉自体がお尻の方まで痛みを出している。いわゆる筋肉による痛み、トリガーポイントです。

2:中殿筋を支配している上殿神経と共に仙骨から出てくる座骨神経が障害され、お尻の痛みまで出している。いわゆる神経痛

3:仙腸関節が炎症を起こし、中殿筋付近とお尻に放散する痛みを発している。仙腸関節炎の放散痛。

 

実際にはこれらはすべて起こっていて、どれが痛みの優先が高いかといった差になると思います。

 

問診と検査の結果、

股関節の問題が発起し、それが仙腸関節に炎症を起こし、続いて座骨神経の緊張を起こしていた、と考えられました。

 

まず行った検査です。

仙腸関節の動きを検査してみると、動いていますが、痛みと放散痛が再現されます。

過敏になっているため、仙腸関節の炎症が疑われ、過敏なため仙腸関節の治療は困難な状況でした。

仙腸関節検査

(※恩師の中川貴雄先生のカイロプラクティックノート2より抜粋
仙腸関節の治療を行っている方は必須の教科書です。お勧めです。)

カイロプラクティック・ノート 2 モーション・パルペーション修得のために
中川 貴雄
科学新聞社出版局
売り上げランキング: 186,242

股関節を検査すると、患側側の大転子が凹んでいます。

大転子検査

大転子が凹んでいるとどういうことになるかというと、関節可動域は減少するのはもちろんですが、

外転筋である中殿筋のテコの作用が弱くなり、力が入りづらくなります

可動域は外転内転共に減少し、屈曲位の外旋、つまりあぐらをかくような動きも制限が強かったです。

確認すると、腰痛が強くなる前に、座敷であぐらをかいて飲み会があったとのことでした。

 

股関節の狭くなったものを関節の弛緩法(とてもとても弱い力で牽引し、関節と周りの筋肉を緩めていきます)を用いて機能を改善させると、仙腸関節の過敏な状態が解除され、仙腸関節の治療が行える様になりました。

仙腸関節 側臥位

仙腸関節

 

長時間のあぐらによる股関節の機能障害 → 仙腸関節にストレスをかけ、炎症を起こす → 座骨神経も障害され、筋肉、関節、神経による複雑な痛みへと発展

 

このように上手く身体の読み込みができれば、とても良い結果が生まれます。

 

腰痛、下肢痛にお困りの方にすこしでもお力になれれば幸いです。

 

にしむら治療院

東京都港区芝5-27-5山田ビル503

03-6435-2437

県外からも多数来られていますので、メールやお電話からでも御気軽にご相談ください。

Share This: