腱鞘炎の治し方 東京都港区にしむら治療院

腱鞘炎の場合、接骨院や整形外科で通院し、電気治療やマッサージが一般的に行われているかと思います。

私も整形外科で腱鞘炎の治療を教えていますが、ちゃんとやればすぐに良くなりますが、うまくやらないと一ヶ月二ヶ月と時間だけが経過してしまいます。

整形外科や接骨院で勤務している先生が腱鞘炎の治療で当院へ来院されるのは「手の筋肉」のみしか考えずに治療していては治らないことを自身が気づいているからなのでしょう。

 

今日は腱鞘炎(弾発指)の治療の考え方についてご紹介します。

まずは解剖と病理について考えていきましょう。

屈筋腱の肥厚からなると言われる弾発指ですが、A1という指の線維鞘浅および深指屈筋腱との間でひっかかることが多いといわれています。

手の腱鞘
手の腱鞘(参考図書:ネッター)

電気治療や低出力レーザーなどで屈筋の筋肉・筋膜・腱や線維鞘に対して治療を行うのが一般的です。

 

ここで一つ大切なことを見逃しています。この筋肉や腱鞘・線維鞘はどこに付着しているでしょうか

浅指屈筋は、肘と肩関節を構成する上腕骨の内側上顆に付着

深指屈筋は、尺骨と前腕骨間膜に付着

線維鞘は中手骨・基節骨・中節骨・末節骨に付着し、C1線維などは関節をまたぐ。

 

背骨が歪む様に、手指の関節・肘の関節も歪みます。

もし歪みが生じている状態で指を動かさなければならない場合、腱や筋肉に負荷が強くかかり、炎症を起こすのです。

橈・尺屈の手の動き
橈・尺屈の手の動き

例えば、手を傾けながらずっと動かしている場合は手の骨は上記の図のように移動します(歪みます)。

指の腱鞘部と手の腱鞘
指の腱鞘部と手の腱鞘
手関節 腱鞘・支帯
手関節 腱鞘・支帯

このように指と手首の上では、レール(腱鞘)上を腱が走らなければならないため、関節が安定していない位置にあると腱と腱鞘に負担がかかります

指を動かす腱はカーブしながら肘に向かわなければならないため腱鞘炎を起こしやすくするのです。

手根骨の機能検査と治療
手根骨の機能検査と治療
肘関節と手関節の協調運動検査
肘関節と手関節の協調運動検査

 

肘関節も同様で、手を返す動きに問題がある場合は、上腕骨に付着する浅指屈筋と、尺骨および前腕骨間膜に付着する深指屈筋に協調が上手くできなくなります。

その結果腱鞘炎を起こすことになるのです。

手を返す動き(回内外)と解剖
手を返す動き(回内外)と解剖

この場合は橈骨と尺骨の機能検査を行い、深指屈筋と浅指屈筋の機能の変化見ると、橈骨と尺骨をリリースした後に指の機能が上がることを確認できます。

橈骨や尺骨に上方や下方への緊張が加わると、深指屈筋が付着する前腕骨間膜はストレスを受けるため、深指屈筋の機能が低下するため、肘関節の離開などをする必要があります。

機能検査
肘関節の機能検査(下方可動性検査)

 

もちろん指の関節においても大切です。

線維鞘のC1という十字の靭帯部は中手骨と基節骨を結ぶため、指に対して側方へのストレスや回旋ストレスを受けると靭帯が緊張します。

これも腱の動きを悪くする要因なので指関節の機能検査も必要です。

中手指節関節の検査と治療
中手指節関節の検査と治療

 

今日は手の筋肉と関節について絞ってご説明しましたが、この他にも神経機能、肩関節や頸椎との関連も考慮しなければなりません。

冒頭でも説明しましたが、このように全体の状態を評価でき、それを改善できれば、すぐに良くなります。

 

手の痛みでお困りの方やそれを支える方に少しでもお力になれれば幸いです。

 

西村 公典

東京都港区芝5-27-5山田ビル503

03-6435-2437 nishimura@hari.space

にしむら治療院ホームページ

 

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