腕を降ろす時に痛む クリック音 東京都にしむら治療院

一月に入り、「腕を降ろす時に肩が痛む」という患者さんが続けて三人ほどいらっしゃいましたのでご紹介したいと思います。

どの方も治った理由は異なるため、「症状と病態から治療法が決まるのではなく、どこからのストレスが症状と病態を引き起こしているのか」を考えなければ一向に良くならないことがわかります。

 

一人目の患者さんは、左肩腱板の手術の既往歴があるが、左の腕を降ろす時にクリック音があり、左の骨盤で改善しました。

二人目の患者さんは、右の腕を降ろす時にクリック音があり、左の肩の治療で改善しました。

三人目の患者さんは、右腕を降ろす時に痛みがあり、右の肩の治療で改善しました。

 

このように痛い肩と反対側の部位、その他にも肩と離れた腰で変わることがあるため、全身の細かいスクリーニングが必要になってきます。

 

肩のインピンジメント障害や腱板損傷を患っている方の肩の動きは、スムーズではありません。

そして何よりも、肩のひっかかりや痛みが生じる少し前の段階で、必ず全身のどこかに異常な緊張が起こります。

その緊張が肩のスムーズな動きの制限を引き起こし、最終的に痛み、もしくはクリック音、ひっかかりを起こすのです。

ですので「肩の腱板損傷」という病態を追いかけていても変化は出ません。

その人の方にストレスをかけている予備動作の変化を捉える必要があります。

 

一人目として紹介しました、左肩の手術歴のある患者さんは、クリックと痛みが起こる前に肩甲骨が上昇(運動学的には挙上)を始めます。

その肩甲骨の挙上が起こる前には体幹が左に傾きます(左屈)。

その体幹の傾きの治療を行うと(Th11が左下方変位を起こしていた)、腕を上げる動作はとても軽くなったが、降ろす時にはやはり、体幹が傾いてしまい、肩甲骨の異常動作とクリックが起こりました。

そこで体幹が傾く前の予備動作にどのような変化があるかを細かく分析すると、骨盤が左に傾くのと同時に左腸骨が後ろに傾いていました。

その予備動作を正常に戻すと、腕を上げる動作も降ろす動作も問題なくスムーズになりました。

 

二人目の患者さんも、肩のクリックが起こる前に右の肩甲骨が挙上します。

肩甲骨を止める様なエクササイズを行っても、どうしても肩甲骨が浮いてきてしまいます。

肩甲骨が浮く寸前の動作を分析すると、左の上部胸椎が盛り上がってきていました。

検査すると第3胸椎の左側が上方へ、右側が下方へと緊張を起こします。
(専門用語でTh3のLPS)

右横突起は下方へと下がるものの柔らかいのに対して、左横突起は上方へ強く緊張を起こすため、左横突起の可動性を改善させてみると、その瞬間から右腕を降ろす時のクリック音がなくなりました。

 

三人目の患者さんは、通常肩ではスムーズに動くはずの

「手のひらを上に無得ている、腕を上げた際に痛い。」

そして通常、症状のでやすい

「手のひらを下に向けていると腕は上がらないが痛くはない」

といった症状だったので、手のひらを返す動きと関連のある肘の関節を治療しました。

可動域はやや改善するものの、腕を降ろす時の痛みは相変わらずでした。

頸椎の右側(患側は右)が凸となるカーブを示し、緊張も強いため頸椎を治療すると肩の可動域はさらに改善したのですが、降ろす時の痛みは未だありました。

頸椎の治療をしても、すぐに頸の右凸のカーブは戻ってしまうので、カーブの起点となる部分の第3胸椎に異常な緊張があり、そこを治療しました。(Th3のPRS)

第3胸椎は右横突起の上方変位で、そこから第3頸椎までが右凸のカーブとなっていました。

第3胸椎をリリースすると、カーブは全体的に緩めに変わり、腕を降ろす時も痛くなく、可動域もさらに改善していました。

 

今ご紹介した様に、インピンジメント症候群、腱板損傷、クリック音、クレピタスサインなど、症状・病態は簡単に把握できますが、その人それぞれによって治る道筋は異なるのです

 

肩の痛みでお困りの方に少しでもお力になれれば幸いです。

 

 

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にしむら治療院ホームページ

西村 公典

 

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